Art&Design Clip! 15

デザイナーの石見です。
新美術館で開催されている「アンドレアス・グルスキー」展に行ってきました。
grusky
私がグルスキーの名前を知ったのは、2005年に近代美術館で開催された「ドイツ写真の現在」展で「サンパウロ」を見てから。
sanpauro
それ以来ずっと気になっていたアーティストです。
最初は普通に写真を撮っているのかな?と思うのですが、なにか違和感…
現実に見える景色ってこんなだっけ…と「?」が頭に浮かびます。
解説を片手に鑑賞を進めて行くと、実は精密に画像合成がなされていることが分かります。
そしてよくよく眺めていると、作品上にいくつかの視点が混在していることに気づきます。
だから、現実には見えない、言うなれば神の目線。
画家が絵の具で絵を描くように、グルスキーにとって写真は素材でしかなく、
写真を使って自分の理想とする絵を作り上げているように思いました。
Paris, Montparnasse 1993
「パリ・モンパルナス」
モンドリアンを思い出す一枚。
kamiokande
「カミオカンデ」
機能性を追求している最先端の科学装置が、結果としてこんなにも美しいのは何故なのでしょう〜
思わずため息。
99cetn typeC
「99セント」
消費社会へのシニカルな眼差しを感じますがそんなこと抜きにして圧倒されます。
あと実物を見ると分かるのですが、画面右中央に何故か仮面を被ったお客さんがいます。(…誰?)
とにかく美術館で大判の実物を見て欲しい作品ばかりです!!
9月16日までですのでぜひとも六本木へ!
ちなみに「ポップアート」展とセット割引もあるようですよー